法律への意識

法律を守ることへ意識という点でも、日本と世界の多くの国では差が見られます。日本人は総じて法律に対する意識が強く、法律をしっかりと守るという姿勢が強いですが、世界の国ではかなり法令順守の意識が低いところもあります。もちろん、これはすべての国というわけではなく、日本と同じかそれ以上に法律が厳しく運用されている国もあります。しかし、全体的には細かいところまで法律を守る、もしくはきちんと法令の順守がなされていない国も多く、国民の法律への意識があいまいなところも多いのです。

たとえば、運転免許証を持たずに運転することなどは、途上国の田舎などでは当たり前のこととなっていて、警察も特に気にしない、もしくは検問の取り締まりのところだけでチェックして、あとは放っておくという考えが強い傾向にあります。自動車関連で言うと、一台当たりの搭乗人数の制限などはほとんど守られていない状況が見られます。一応自動車の登録上はしっかりと最大人員が定められているのですが、実際の運転では乗れるだけ乗るということが多く見られます。特にピックアップカーなどは、後ろの荷台の部分にめいっぱい乗って落ちるのではないか、周りから見ていて心配になるほどたくさんの人が乗っていることがあります。日本では交通上の法律もしっかりと運用されていて、警察も取り締まりをしていますので、この点での違いは大きく感じられます。

こうした違いが出てくるのはいろいろな原因があると思いますが、人々の法律への意識や警察の取り締まりへの熱意が大きな原因だと思います。免許を持っていない人が運転をしているのを検問で見つけても、知り合いだとそのまま放免したり、袖の下を払えばOKということも多くの国で行われていますので、やはり法律への意識が低くなってしまうのです。この点で日本は非常に厳格に法律を守るという態度が警察にも国民にも見られるので、しっかりとしたルールが適用されていると感じます。

警察という点では、日本の警察は非常に対応が丁寧だと感じます。いろいろな国の空港で経験することですが、税関職員や警察がかなり強権な態度で来ることは珍しくないですし、街中でトラブルがあった時などは、問答無用という感じで取り締まりを行います。もちろん、治安が悪いことや銃を始めとする凶器を持っている割合が日本より高いということもあってそのような力で抑える警察の態度が出てしまうのはしょうがないこととも言えます。